この記事の要点
コロンビアのコーヒーをハンドドリップで淹れるなら、中細挽きの粉1杯分10~12gに対し、92~96℃のお湯を160ml程度が出発点です。20秒ほど蒸らしてから、数回に分けて注ぎます。
- 分量の目安はメーカーと業界団体で少しずつ違う
- 湯温は90~96℃の範囲に収め、沸騰直後は避ける
- コクを重視する日はフレンチプレスも選択肢になる
コロンビアコーヒーの美味しい淹れ方とは、中細挽きの粉を92~96℃のお湯で蒸らしてから、少しずつ注いで抽出するペーパードリップのことです。難しい道具は要りません。分量と湯温、そして蒸らしの3点を押さえれば、毎回の味がそろいやすくなります。
EL ORIGENは南米のスペシャルティコーヒーを扱う店です。この記事では、UCC上島珈琲・キーコーヒー・全日本コーヒー協会が公開している淹れ方を並べ、コロンビア産の豆に当てはめて整理しました。数値はすべて各社の公開ページに書かれている範囲にとどめています。
コロンビアコーヒーの淹れ方の基本は?分量・湯温・時間の目安
基本は「粉10~12g、お湯160ml程度、湯温92~96℃」です。これはUCC上島珈琲がペーパードリップの解説で示している目安で、1杯分あたりの数字になります。
UCC上島珈琲によると、コーヒー(中細挽き)は「1杯分あたり10~12g」、お湯は「注ぐのは1杯分あたり160ml程度」とされています(UCC上島珈琲 ペーパードリップ)。お湯が多めなのは、カップの温めにも使うためだと同じページに書かれています。
一方、全日本コーヒー協会のペーパードリップ式では、1杯140mL分の材料をコーヒー粉(中細挽き)12g、湯160mLとしています(全日本コーヒー協会 ペーパードリップ式)。キーコーヒーの解説は「1杯分=粉10g:できあがり量120ml」です。
| 出典 | 粉の量(1杯) | お湯・できあがり | 湯温 |
|---|---|---|---|
| UCC上島珈琲 | 10~12g(中細挽き) | 注ぐお湯160ml程度 | 92~96℃ |
| 全日本コーヒー協会 | 12g(中細挽き) | 湯160mL・1杯140mL分 | 95℃前後 |
| キーコーヒー | 10g | できあがり量120ml | 90℃~95℃ |
3社の数字は少しずつ違います。どれが正解というより、まずは1つの目安で淹れてみて、濃いと感じたら粉を減らすのが近道です。EL ORIGENでは、迷ったときはUCCの「10~12g・160ml」から始める方法をおすすめしています。
なぜ分量と湯温をそろえると味が安定するのか?

湯温は、コーヒーの酸味・苦み・香りの出方を左右します。キーコーヒーは、お湯は約90℃~95℃前後が適温と言われているとし、この温度を守ることで酸味、苦み、香りがバランスよく溶け出すと説明しています(キーコーヒー ペーパードリップのいれ方)。
熱すぎるお湯にも注意が必要です。同じページによると、注ぎ口からお湯が飛び跳ねる場合は97℃を超えていて、余分な雑味やえぐ味が抽出されてしまいます。温度が低過ぎると香りが弱く、物足らない風味になるとも書かれています。
コロンビアの豆にこの基本がよく合うのは、クセの少ない豆が多いからです。コロンビア生産者連合会(FNC)は自国を「world’s largest producer of washed mild Arabica」、つまり水洗式マイルドアラビカの世界最大の生産国と紹介しています(FNC公式サイト)。素直な味の豆ほど、湯温のずれがそのまま味に出ます。だからこそ、温度計がなくても適温に近づける手順を覚えておくと役に立ちます。
沸騰したお湯が鎮まり落ち着いたぐらいが適温(92~96℃)です。
— UCC上島珈琲「ペーパードリップ」より
UCC上島珈琲は、やかんで沸かした場合は細口のドリップポットへお湯を移し替えたらだいたい適温、と覚えておく方法も紹介しています。キーコーヒーも、温度計を使わない場合はケトルを火元からおろし、表面がボコボコと踊るのを落ち着かせると約90℃~95℃になると書いています。
コロンビアコーヒーの淹れ方【5ステップ】

手順はUCC上島珈琲と全日本コーヒー協会の解説に沿って、次の5つに分けました。用意する道具は、ドリッパー、ペーパーフィルター、サーバー、細口のドリップポット、計量スプーンか秤です。
ステップ1: 器具とカップを温める
ドリッパーとサーバー、カップをあらかじめ湯煎して温めておきます。UCC上島珈琲は、抽出後のコーヒーが冷めるのを防ぎ、飲みごろの温度になるためと説明しています。
ステップ2: フィルターをセットし、粉を入れる
円すい型ならフィルターの圧着部分の1か所を、台形型は底面と側面の2か所を互い違いに折ってセットします。粉を入れたら軽く振り、表面を平らにならしておくと、お湯がムラなく行き渡ります。
ステップ3: お湯を用意する
沸騰したお湯が鎮まり、落ち着いたぐらいが適温です。全日本コーヒー協会の手順では、湯温が95℃前後になるまで少し置いてから使います。
ステップ4: 20秒ほど蒸らす
粉の表面にそっと少量のお湯を注ぎ、20秒ほど待ちます。全日本コーヒー協会の例では、平らに整えた粉の中心に20mLのお湯をのせて蒸らしています。キーコーヒーによると、表面にキラキラした泡が見えてきたら、お湯がしっかり浸透した印です。
ステップ5: 数回に分けて注ぐ
中心から小さく円を描くように、数回に分けて注ぎます。全日本コーヒー協会の例は、1投目80mL、2投目40mL、3投目20mLの順です。ドリッパー内の湯量が1/3程度減ったら、次のお湯を注ぎます。分量を注いでドリッパーから落ちきったら、カップへ注いでできあがりです。
ハンドドリップとフレンチプレスはどう違う?メリット・デメリット比較
コロンビアの豆はフレンチプレスでも淹れられます。キーコーヒーの解説を見ると、2つの器具は味の出方と手間がはっきり違います。
| 抽出方法 | 分量の目安 | 時間の目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| ペーパードリップ | 粉10~12g・お湯160ml程度(UCC) | 蒸らし20秒ほど+数回の注湯 | 器具の形で味を選べる | 注ぎ方に慣れが要る |
| フレンチプレス | 粉10g・お湯140ml(キーコーヒー) | 3分間 | 油分も一緒に抽出され、コクや香りを楽しめる | 押し下げすぎると雑味や苦みが出ることがある |
キーコーヒーのフレンチプレスの手順では、粉10gにお湯140mlを注ぎ、10gの粉が20mlを吸うので、できあがりは120mlになります。シャフトをかぶせて3分間待ち、取っ手を押さえながらゆっくり押し下げます。最後まで押すと過抽出になる場合があり、少し浮かせるのがポイントだそうです。
ドリッパーの形でも味は変わります。キーコーヒーによると、スッキリとした味わいを楽しみたいなら円すい型、しっかりと飲み応えのあるコーヒーがお好みなら台形型がすすめられています。コロンビアらしいやわらかな酸味を楽しむなら、まずは円すい型のペーパードリップから試すとよいでしょう。器具とあわせて豆を選ぶときは、EL ORIGENの商品一覧も参考にしてください。
淹れ方でつまずきやすい点と注意点
つまずきやすいのは、湯温が高すぎること、注ぐのが速すぎること、粉の量が毎回ばらつくことの3つです。どれも道具を少し工夫すれば防げます。
湯温については、注ぎ口からお湯が飛び跳ねるなら熱すぎるサインです。細口のポットに移し替えるだけでも、適温に近づきます。
注ぐ速さは、湯面の下がり方を見て調整します。UCC上島珈琲は、水面がやや下がるタイミングで次を注ぐのがベストとしています。一度に注ぎ切ると、粉とお湯が触れる時間が短くなりがちです。
粉の量は、計量スプーンか秤で量ると安定します。キーコーヒーのQ&Aでは、コーヒーメジャースプーンすりきり1杯が10グラムが一般的としつつ、スプーンにより差があると書かれています(キーコーヒー Q&A)。手持ちのスプーンが何グラムかを一度秤で確かめておくと安心です。
水と豆の鮮度も味に関わります。全日本コーヒー協会は、おいしいコーヒーを淹れるための基本原則として新鮮な焙煎豆を使用することを挙げ、水は浄水器を通した軟水が適しているとしています(全日本コーヒー協会 基本原則)。
よくある質問(FAQ)
コロンビアコーヒーはどのくらいの湯温で淹れるのが良いですか?
UCC上島珈琲は92~96℃、キーコーヒーは約90℃~95℃前後を適温としています。沸騰直後のお湯は避け、落ち着いてから使いましょう。
1杯あたりの粉とお湯の量はどれくらいですか?
UCC上島珈琲のペーパードリップでは、中細挽きの粉10~12gに対して、お湯160ml程度が目安です。全日本コーヒー協会は粉12g・湯160mLとしています。
蒸らしは何秒くらいですか?
UCC上島珈琲、キーコーヒー、全日本コーヒー協会のいずれも20秒ほどとしています。少量のお湯を粉の表面にそっと注いで待ちます。
ハンドドリップとフレンチプレス、どちらが向いていますか?
スッキリ飲みたいならペーパードリップ、コクを重視するならフレンチプレスが合います。フレンチプレスは油分も一緒に抽出されるのが特徴です。
産地による味の違いはどこで分かりますか?
ウイラやナリーニョなど産地ごとの特徴は、EL ORIGENのコロンビアコーヒーの特徴ガイドで整理しています。淹れ方と合わせて読むと選びやすくなります。
まとめ
要するに、コロンビアコーヒーの淹れ方で押さえたいのは次の3点です。
- 粉10~12gにお湯160ml程度を目安に、秤やスプーンで量る
- 湯温は92~96℃前後にして、沸騰直後は避ける
- 20秒ほど蒸らしてから、湯面を見ながら数回に分けて注ぐ
ハンドドリップの道具選びは、スペシャルティコーヒーのハンドドリップ入門でも紹介しています。EL ORIGENでは今後も、南米スペシャルティコーヒーの産地情報や淹れ方を発信していきます。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。分量・湯温は各社の公開情報をもとにした目安で、器具や好みによって調整してください。最新の情報は各社の公式ページをご確認ください。
最終更新: 2026年10月
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